現在、免疫細胞療法の中で最も広く行われている治療法です。がんに対する免疫に係る細胞は多くありますが、体の中で発生したがん細胞を攻撃するのは白血球の一種であるリンパ球、特にTリンパ球が中心的な役割を担っています。このTリンパ球を体の外で培養してパワーアップし、患者さんの体に戻すのが活性化自己リンパ球療法です。培養工程の工夫や資材・薬剤の選び方で、Tリンパ球をどれだけパワーアップできるかが決まり、そこに医療機関のノウハウがあります。 Tリンパ球の大部分はαβ(アルファベータ)型Tリンパ球が占めており、通常、活性化自己リンパ球療法という場合は、このαβ型Tリンパ球を培養・活性化するαβT細胞療法のことをいいます。それに対し、最近の研究により、わずかしか存在しないγδ(ガンマデルタ)型Tリンパ球が、αβ型とは異なる仕組みでがん細胞にダメージを与えること、さらに、いくつかの抗がん剤といっしょに治療に使うことでより高い効果が得られることがわかってきました。既に一部の医療機関で、γδT細胞療法として治療の提供が始まっています。リンパ球にはこのほかにNK細胞(ナチュラルキラー細胞、Natural Killer細胞)という細胞もあり、今後、がん治療の場に登場してくることが期待されています。 日本では、各細胞を利用した治療法について先進医療として認定され、多くの臨床研究が進行中です。また、諸外国でも、活性化自己リンパ球療法に関する臨床試験が複数進められています。 治療費は、先進医療認定施設の間においても、さらに専門クリニックの間においても各施設・クリニックによりさまざまですが、1コース*(1クール)6回の治療の目安は150万円〜180万円です。 なお、提示された免疫細胞療法の治療費に加え別途診察料や検査料が発生する場合もありますし、1コースの治療回数や治療期間が医療機関により異なる場合があります。従って、治療費については治療1回あたりの費用だけをみるのではなく、@初診を含め治療開始までにいくらかかるのか、A1コースの治療期間・治療回数・治療総費用はどうか、B合計何コースの治療が必要となる見通しかについて、治療開始に先立ち、受診する各医療機関に必ず確認することをお勧めします。
※注)1コースとは、治療期間とその期間中に行われる投与回数のことで治療の基本単位を意味します。1クールともいいます。治療が1コースだけで完結する場合もありますし、数コースの治療が推奨されることもあります。 |